アイコンはアプリの顔とよく言われます。様々なアプリアイコンの中からダウンロードしてもらえるかどうかはアイコンのデザインにかかっているかもしれません。
ここではアイコンの成り立ちから、デザインする上での注意点などをわかりやすく解説します。
- アプリアイコンとは何か?
- アプリアイコンを作るために考えることは?
- 良いアプリアイコンを作る6個のポイント。
- アプリによる売り上げUPのカギは?
アプリアイコンとは?

「アプリアイコン」とは何でしょうか?ご存じかもしれませんが、スマホの画面上にある「アプリの機能や内容をイメージさせる、四角くデザインされたマーク」のことですね。
これをタップすると簡単にアプリを素早く起動させることができます。それではアプリアイコンの特性や作るうえでの注意点を詳しくみていきましょう。
アイコンはアプリの顔!
「アイコンはアプリの顔」とよく言われますが、それはどういった理由でしょうか。
新しいアプリをApp StoreやGoogle Playからダウンロードする場面を想像してみてください。探したいアプリのジャンルなどのキーワードを打ち込んで検索すると、いろいろなアプリが表示されます。
アプリの第一印象はアイコンで決まります!アイコンがぼやっとしたものであれば、そこで勝負に負けてしまっているかもしれません。アプリの内容が直感的にイメージできるものがベストです!
また、アプリは一度ダウンロードしてもらえれば、スマホの画面上に常に表示されることになります。アプリを使うたび、ユーザーとアプリの橋渡しをするような存在といえます。
これらのことからアプリのアイコンデザインは「アプリの顔」だと言えます。
アプリアイコンのデザインが重要な理由

ダウンロードするアプリを決めるとき、それを選ぶ基準はなんでしょうか?
人の脳は、文字から得る情報より、目からの情報を早く処理します。ですから「アプリアイコンデザインの最適化」は最も重要な点と言えます。ユーザーがアプリをダウンロードするかどうかの初めの分岐点となるからです。
また、アプリアイコンは平均的に、顧客転換率(顧客がアプリで目的を達成してくれる確率)を10~25%増加させる可能性を持っていると言われています。
まずアプリをダウンロードするかどうかは一番初めに目にするアイコンで決まります。アイコンによってアプリストアで選ばれればアプリを使ってもらえるからです。
IT化が進む市場で、企業が売り上げや認知度を上げるにはブランディングが大切です。ブランディングとは、類似した他の商品・企業から区別して選んでもらえるようにデザインやシンボルマーク、商標などを作ってブランド化することです。
ブランドが消費者に認識されれば、市場での価値が高まり、そのシンボルや商品、会社名がターゲット層に浸透します。そんな中、ブランディングにアプリを活用する企業が増えています。
高い広告費を払い続けることもなく、ダウンロードさえしてもらえれば、ユーザーとの接点が持てるようになるからです。自社アプリのアイコンをスマホのホーム画面に表示されるだけで効果があると考える企業もあります。
これらのことから、ユーザーに自社アプリを選んでもらうために「アプリアイコンのデザイン」はとても重要なのです。
アプリアイコンのデザインをする前に!ガイドラインを確認しよう!
アプリアイコンをデザインするには、そのガイドラインを参考にしなければなりません。Appleが開発者向けに「アプリアイコン」をデザインする際に気をつけるべきルールを公開しています。
- シンプルなデザイン
- 明確な強調。プログラムの目的に単一の焦点を提供すること
- 機能をすぐに認識可能であること
- 背景がシンプルで、不透明なこと
- 不可欠なものか、ロゴ以外で文字を使用しないこと
- 画像やスクリーンショットを使用しないこと
- Appleハードウェア製品の複製は使用しないこと
- インターフェイス全体にアプリアイコンを配置しないこと
- どんな壁紙の上にあってもデザインが保たれるようにすること
- アイコンのコーナーを四角に保つこと
参考:https://developer.apple.com/design/human-interface-guidelines/ios/overview/themes/
上記のように、アイコンには様々な制限があります。アプリアイコンをデザインする際にはルールを守り、審査をパスできるように注意しましょう。
アプリのアイコンの大きさは??
アプリアイコンはスマホの画面に適したサイズのものからApp Store用の大きなものまで、いくつかのサイズで作る必要があります。Google Playでも同様の決まりがあります。
下記は、それぞれのApple端末におけるアプリアイコンのサイズ表です。
端末 | icon Size |
---|---|
iphone | 180px×180px (60pt×60pt @3x) |
120px×120px (60pt×60pt @2x) | |
Ipad Pro | 167px×167px (83.5pt×83.5pt @2x) |
I Pad, I Pad mini | 152px×152px (76pt×76pt @2x) |
App store | 1024px×1024px (1024pt×1024pt @1x) |
このように、アプリアイコンは基本的に小さいものです。デバイスが変わっても問題なく認知されるデザインであることが要求されます。
小さな正方形の規格の中で「アプリの顔」としてのデザインを表現しなくてはいけません。
良いアプリのアイコンデザインを作ろう!まず考えることとは?

良いアプリアイコンのデザインとは何でしょうか?アプリが誰に、どこで、何のために、どういう風に使ってもらいたいのか明確にすることが大切です。
誰がターゲットなの?
アプリアイコンを作るには、まず、アプリを利用するユーザー像を想定することが必要です。ユーザーの年齢、性別、職業、収入、趣味、ライフスタイルなどをリサーチし、そのユーザーに合ったアプリを開発します。
そのアプリアイコンもターゲットに適したものでなくてはなりません。「40代ビジネスマン男性」向けアプリと、「10代女子学生」向けのアプリアイコンが違うデザインになるのはわかってもらえるかと思います。
アプリのアイコンでアピールしたい特徴は?
アプリアイコンの小さな画像の中でアピールできるものは何でしょうか?まずは、そのアイコンで何ができるのか(アプリの機能)をイメージできることです。
カメラを使ったアプリであればレンズや写真をモチーフにしたり、店舗やブランドのアプリであれば、そのロゴや商品イラストであったりします。
またシンプルで印象深いアイコンができれば、ホーム画面の中で企業の広告塔としての役割も期待できます。
トレンドを意識しよう
アプリ検索で上位に表示される人気アプリでも、アイコンがアップデートされていることがあります。
そのアイコンの履歴を見ていくと、どんな種類のアプリも、ある程度デザインのトレンドに沿ってアップデートされていることがわかります。
これらを分析すると、アイコンデザインのトレンドを読み取れるのではないでしょうか。ここでは、アプリアイコンのトレンドの移り変わりと、そのデザインの考え方について見ていきましょう。
iOS7以降のアプリアイコンのデザイン
iOS7以降のアプリアイコンには「フラットデザイン」が採用されています。特徴として、純粋にフラットではなくシートを重ねたような奥行きを感じさせ、影やグラデーションなどの装飾を使わないシンプルで平面的なデザインです。
以前のiOS6のアプリアイコンは「リッチデザイン」と呼ばれ、現実のものをモチーフとした陰影がついた立体感のあるものでした。
リアルに近いアイコンは、何に使うのかわかりやすい利点がありました。しかし操作に慣れたユーザーには必要なくなり、スマホで見やすく押しやすい「フラットデザイン」が主流となったわけです。

アプリアイコン「フラットデザイン」のメリット
フラットデザインにすることによって画面の小さい端末でも見やすく、クリックが簡単になります。
また、デザインがシンプルなため影やグラデーションをつける必要がなく、制作するのが楽になります。
そして、シンプルなデザインのためブラウザでの読み込みが速くなります。これは検索でヒットされやすくなるため、SEO的にも良い結果となります。
アプリアイコン「フラットデザイン」のデメリット
アイコンがシンプルなためデザインセンスが問われ、完成度に差が出る可能性があります。
また影やグラデーションなど余計なものを省いた結果、不慣れな人にはわかりづらくなってしまいます。
使用する色やレイアウトを工夫して、個性的なアイコンを作ることが必要になるでしょう。
良いアプリアイコンをデザインする6個のポイント

アプリアイコンをデザインするにはそのアプリが持つ機能や特徴がわかるようにしなければなりません。
どの手法がそのアプリの内容をわかりやすく伝えるかだけでなく、アプリの検索結果で選んでもらえるような独自性やアピール力も必要です。
そこで、良いアプリを作る上で必要なポイントを6つ紹介します。
シンプル イズ ベスト
アイコンに入れたい要素はたくさんあるでしょう。しかしグラフィックの要素はできる限り少なくすべきです。
基本的なコンセプトを作ったうえで、いくつかのバリエーションを考えます。そして、その中からシンプルでわかりやすいものを選ぶと良いでしょう。
アイコンはとても小さなキャンバスです。その中に入れる情報はアプリの内容がダイレクトに伝わるような最小の単位であるべきです。
欲張って様々な情報を入れすぎるとアプリアイコンの視認性が落ち、何が伝えたいのかわからなくなってしまいます。
そしてアプリアイコン案ができたら、できるだけ多くの背景で魅力的に見えるかどうかチェックしましょう。
選ばれる色

アプリアイコンに多くの色を使うことはあまり良くないでしょう。そして、それぞれの色は与える意味が異なります。
青色なら「信頼、誠実、安心」といったイメージがあり、有名な企業(Facebook、Twitterなど)に多く採用されています。
緑色は「自然、エコ、お金」、紫は女性的なイメージで、自撮りアプリなどによく使われています。
赤はエネルギッシュ、オレンジは陽気、黄色は暖かい、などそれぞれの色のイメージがあります。
アプリの内容がアイコンの色に合っているかどうか、選ぶ際にはよく考えてみましょう。
文字は入れるべき?
結論から言うと、あまり文字を入れるべきではありません。小さな文字は読みにくいですし、アイコンがより複雑になってしまいます。
それに、アプリ名やアプリの説明文が書いてある場所が他にあるからです。まずは文字を入れないアイコンを考えるのが良いです。
文字をいれないアプリアイコンを作るほうが良いといいましたが、文字の入った優れたアイコンは多数存在します。多くの場合は、すでにブランド名が有名なところが多いです。
また、文字をグラフィックとしてとらえ、一文字だけ入れる(例:Facebook)こともあります。うまく文字を入れることによってシンプルで見栄えのするアイコンも作れるともいえるでしょう。
写真は使う?使わない?
基本的に写真やスクリーンショットはアプリアイコンでは使いません。小さいアイコンでの写真は視認性が悪く、見づらくなるからです。
現在のトレンドは「シンプル&ミニマル」なので写真はその逆でもあります。あえて写真を使いたい場合は(例:AWA)明度を下げ、グラデーションを背景のように使うなど、手前のデザインが生きるよう配置すると良いでしょう。
背景を透明するべき?
Appleが公開している開発者向けのガイドライン『Human Interface Guidelines』の中には、アプリアイコンは「背景がシンプルで、透明でないこと」と書かれています。
ですから、答えは「透明にすべきではない」です。ガイドラインに沿っていないアイコンはアプリの審査に通らない可能性があります。
せっかく苦労して作ったアプリがストアに並ばないなんて悲しいですよね。アプリアイコンはガイドラインに沿ったものを作るように心がけましょう。
オリジナリティのあるアプリアイコンに!
アプリの機能や内容を表すのにイラストを使うことは効果的です。アプリを直感的にわかってもらうには機能をイメージさせるアイコンのイラストが使われます。
例えば、「写真」アプリであれば「カメラのレンズ」をモチーフにしたイラスト。「メール」アプリなら「封筒」、「タスク管理」アプリであれば「チェックシート」などです。
アイコンを一目見て何に使うかわからないものはユーザーに選んでもらえない可能性があります。他のアイコンに埋もれないよう、アプリの機能や配色、デザインを生かして差別化し、オリジナリティあふれるものを作成しましょう。
売り上げUPのカギは、アプリアイコンのUIデザイン?

アプリを使って売り上げをアップさせるにはどうしたらいいでしょう?それにはアプリアイコンのUIデザインが重要なキーポイントとなってきます。
UIデザインとは何なのか?なぜアプリアイコンが売り上げを左右するのか考えてみましょう。
UIデザインとは?
UIとは「User Interface」の頭文字をとったもので、直訳すると「ユーザーとの接点」です。
つまりUIデザインとはアプリアイコンを始めとする、アプリ全体の画面デザインのことです。
具体的にはアプリアイコンの見た目や、画面の配置、ボタンのサイズなど、ユーザーがアプリを使うときに接する部分を使いやすくデザインすることです。
またアプリのUIには操作性も含まれるためスマホで文字入力をしたり画面をタップしたり、スワイプするなどの動作設計も含まれます。
アプリのUIデザインについて詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。

アプリアイコンのUlデザインが必要な理由

アプリアイコンのUIデザインとは、アイコンを見たユーザーが、見ただけでその内容や機能を想像できることではないでしょうか。
ユーザーが求めているアプリを迷いなく提供することで、その企業との接点を作り、アプリを使ってもらうことができるでしょう。
また、数あるアプリの中からダウンロードしてもらうためには他社とのアイコンの差別化ができていることや、目立つアイコンであることも重要です。
そのため、アプリアイコンをきちんと考えて作ることは、ダウンロード数UP・売り上げUPにつながるのです。
アプリの「顔」は、やっぱりアイコン!!
アイコンはアプリの「顔」です。これが魅力的で、わかりやすくないとダウンロードにはつながりません。
もし新規に作ったアプリアイコンが、ダウンロード数に伸び悩むならば、そこには必ず理由があるはずです。
この記事に書かれていることを参考にアイコンを最適化し、変更することで新しいユーザーを獲得すれは、売り上げをUPすることができるはずです。
アプリにはアイコンのデザインを考える以外にもトレンド調査や他社との差別化、最適化など、考えることはたくさんあります。
アプリコLaboでは、このような問題に迅速に対処し、お客様に最適なアプリを多数ご提供しております。
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