いつも何気なく使っているアプリ。作成されたアプリが、どうやってアプリストアに並ぶのか知っている人は少ないと思います。
その中でもiPhoneやiPadで使われているiOSで動作するアプリの審査が厳しいことが知られています。審査が通らない理由は何でしょう?リジェクトされる理由と対策を解説していきます。
- iOSとAndroidアプリ審査の違い
- アプリ審査にかかる時間は?
- アプリ審査とリリースまでの流れ
- アプリ審査が厳しい理由
- 審査でリジェクトされたら
- 審査でリジェクトされないポイント
- 自分で審査へ出すときに気をつけること
- 審査が難しい時はどうする?
- リリース後に必要なこと
iOSのアプリ審査とandroidのアプリ審査の違い

開発したアプリをユーザーに使ってもらうにはApp StoreやGoogle Playに掲載してもらわなくてはなりません。
そのためにはアプリのOSに応じたアプリストアへ申請を行う必要があります。スマホのアプリがiOS向けか、Android向けかによって、この審査の過程は異なります。それぞれの審査の違いや特徴などを説明します。
iOSのアプリ審査
iOSアプリはApple社が運営するApple Storeで配信されます。Objective-Cという言語でアプリの開発を行います。Apple Storeに登録するには審査が必要です。
また、登録する際には開発者ライセンスを年間$100支払います。iOSのアプリ審査には設定項目が多く、時間と手間がかかります。
Androidのアプリ審査
AndroidアプリはGoogle社が運営するGoogle Playで配信されます。開発にはJavaという言語を使います。
アプリ開発後Google Playに登録する際の審査はありますが数時間から最大48時間と言われています。アカウント登録には$25かかります。
審査が速いため、Apple Storeよりも登録はスムーズです。
iOSアプリ審査にかかる期間はどれくらい?

iOSアプリの審査にかかる期間は、以前と比べると短くなってきています。しかし、Google Playと比べるとまだまだ長いと言えるでしょう。
2015年ではAppleの審査は「平均8.8日」かかっていました。しかし現在では、公式ページによると「50%が24時間以内」「90%以上が48時間」で審査を通過していると公表されています。
だいたい1日か2日かかる計算ですが、Google Playでは、早ければ数時間で審査が終わるので、比較してみると審査期間は長いといえます。
またAppleの審査基準は厳しいため、一度でパスできなかった場合は、修正し、申請をし直さなければなりません。
何度もやり直していては時間を多く取られてしまうので、なるべく一度で審査を通るように慎重にガイドラインに沿うようにしましょう。
iOSのアプリ審査とリリースまでの流れ

iOSアプリがApple Storeでリリースされるまでには、いくつかの手順があります。ここでは順番にその流れをみていきましょう。
デベロッパー登録と必要な機器
アプリはApple Store Connectというサイトから申請します(アクセスはSafariブラウザ推奨)。その前に開発者としての登録をApple Developer Programで行いましょう。Apple Developer Programに登録するには年会費として11,800円支払います。
また、アプリをアップロードする際には、「Xcode」から行うので、Macが必要です。
「Xcode」とはApple社が提供しているMacやiPhone、iPad向けのアプリ開発に特化した開発者向けのツールです。iOSのスマホアプリを制作するためには必須の開発ツールと言われています。
アップルIDの準備
「Apple ID」とは、Appleのサービスを利用するときに使える共通のパスポートのようなものです。
iOSアプリのリリースを行うためには二種類の権限を持った「Apple ID」が必要です。会社のApple Developer Programに所属しているときは、必要な権限を割り当ててもらいましょう。
一つ目は開発者側の作業を行う「Apple Developer」に対するアクセス権限です。配布用証明書を作ったり、ストアで公開するアプリを作ったりします。
もう一つは「iTunes Connect」に対するアクセス権限です。アプリ情報を入力したり、アプリの審査に提出するときに必要です。
基本情報の登録

それではiOSアプリ申請時に必要な情報をみていきましょう。
・アプリ名(※必須。App Storeで表示されるタイトル。30文字以内。すでに使われていないもの)
・サブタイトル(アプリ名の下に表示される。アプリの内容を補足するもの。30文字以内)
・カテゴリ(※必須。アプリに合ったカテゴリを、「主カテゴリ」と「副カテゴリ」から選択。)
- エンターテインメント
- ゲーム
- ショッピング
- ステッカー
- スポーツ
- ソーシャルネットワーキング
- ナビゲーション
- ニュース
- ビジネス
- ファイナンス
- フード/ドリンク
- ブック
- ヘルスケア/フィットネス
- ミュージカル
- メディカル
- ユーティリティ
- ライフスタイル
- 教育
- 雑誌/新聞
- 仕事効率化
- 辞書/辞典/その他
- 写真/ビデオ
- 天気
- 旅行
・スクリーンショット(※必須。アプリのスクリーンショット。ユーザーが興味をもつようなものが良い)
インチ | 解像度 |
---|---|
6.5 | 1242×2688 もしくは 2688×1242 (1~10枚) |
5.5 | 1242×2208 もしくは 2208×1242 (1~10枚) |
・このバージョンの最新情報(※アップデートの際は必須。アプリの更新情報)
・プローモーション用テキスト(期間限定のキャンペーンなどの情報を伝えるのに使えます)
・アプリの価格
・概要(※必須。アプリの説明文。サブタイトル等では伝えきれないアプリの内容を書くと良い)
・キーワード(Apple Storeでアプリを検索した際に、ここで書いた単語にヒットします)
・レーティング(※必須。性的や暴力に関する程度を選択し、対象年齢が決定します)
・プライバシーポリシーURL(※必須。アプリのプライバシーポリシーへのURL)
・サポートURL(※必須。「このデベロッパのWebサイト」をタップすると表示されるページのURL)
・マーケティングURL(アプリのマーケティング情報)
・Copyright(※必須。アプリの独占権を入手した年、所有者)
・App Store用のアイコン(1024×1024, 高画質JPEG/TIFF/PNG)
・連絡用のメールアドレス、電話番号(非公開)
申請・審査
Apple Store公開用のアプリデータをXcodeで作成し、iTunes Connectにアップロードします。規模の小さいアプリなら5~10分程度で完了します。アップロードされたアプリをiTunes Connectで確認します。
アップロード後iTunes Connect上で通常30分程度で処理が行われ完了します。処理が完了したら「アプリを審査へ提出する」の操作をおこないます。その後、処理の完了はメールで通知されます。
次に「ビルドの選択」と「審査へ提出する」の作業を行い、審査プロセスを開始させます。アプリを提出したら結果が出るまで待ち(通常1~2日)、リジェクトされなければアプリが審査を通過したことがメールで知らされます。
もし、アプリの審査でリジェクト(却下)された場合は、問題解決センター(Resolution Center)を開き、問題解決の作業を進めてください。
リリース

審査を無事通過できればリリースとなります。また、アプリの公開日もいくつかの方法で決定できます。
「自動リリース」では審査が通ったらすぐにリリースされます。「手動リリース」では、審査が通ったあと、一旦保留になり、好きな時期にリリースできます。
「時間指定リリース」では、審査が通ったあと、指定した時間に自動リリースできます。もしアプリ審査中にバグが見つかった場合は審査を中止してもらうこともできます。
App Store Connectにログインし、「マイApp」ページの「このバージョンをレビュー審査から削除」を選んでください。バイナリを審査待機リストから削除できます。
iOSのアプリ審査は厳しい!?その理由は?

よくiOSのアプリの審査は厳しいと言われています。Appleはユーザーと開発者の両方にとって有益なプラットフォームであるために審査設定を設けていると述べています。
厳格な審査があるからこそ安心してアプリが使えるということですね。
Apple社員の手作業!?
iOSのアプリは例外なくApp Reviewと呼ばれる部門の社員の手作業によって審査されています。レビュー担当者はアプリがガイドラインに準拠しているか厳しく審査します。
そこでリジェクトされると公開に時間がかかることがあります。24~48時間以内に、申請されたアプリの50%の審査完了を目指しています。
しかし、一日12時間体制で審査が行われていますが、目標には至っていないようです。そのため、大規模な人員増や支部の増設がなされる見込みです。
厳しい審査の理由
App Store Reviewガイドラインには2つの点が書かれています。
一つは「ユーザーが安全にアプリを入手できるようにすること」です。
二つ目は「あらゆるデベロッパに成功するための素晴らしい機会を提供すること」です。
つまり、完全でないアプリによってユーザーが不利益をこうむったり、不快な思いをしたりすることを予防するためなのです。
また、アプリを開発したデベロッパにきちんと収益が出るようにし、App Storeの全体の価値を維持するためでもあります。
iOSのアプリ審査のプロセスに2点変更点が!

Appleは2020年6月の世界開発者会議WWDC20の中でApp Storeの審査プロセスを2点変更すると発表しました。
iOSのアプリ審査結果への不服申し立てが可能に
一つ目は、アプリの審査結果への不服申し立てが可能になったことです。App Store Reviewのガイドラインと照らし合わせて、リジェクトの判断が正しかったかどうか再判断を促すことができます。
またガイドラインそのものが間違っていると考えるときは、ガイドラインの改訂を求めることもできるようになりました。
ガイドライン違反でのアップデート遅延解消
二つ目は、“法律に違反する場合を除いて”申請したアプリのアップデートが、ガイドライン違反で遅延することがなくなったことです。
アプリ開発者がアップデート時に修正が容易にできるようになり、アプリの更新がスムーズにできるようになりました。
iOSのアプリ審査でリジェクトされたらどうすればいいの?

iOSアプリを開発し、App Storeに申請をしたとしても、必ず審査を通過するとは限りません。何かしらの理由によってリジェクト(却下)されることもあります。
それではリジェクトされる理由と、対策について解説します。
リジェクトされる原因
基本的にはApp Store Reviewのガイドラインに即しているかどうかが重要です。Appleではリジェクトされる原因で多かったものを「一般的なアプリのリジェクト理由」ページで公開しています。
1位 | 14% | 情報不足 |
2位 | 8% | バグがある |
3位 | 6% | 規約違反 |
4位 | 6% | UIに不備がある |
5位 | 5% | 説明やスクリーンショットが内容と関係ない |
6位 | 5% | 同じようなアプリがすでにある |
7位 | 4% | App Store ConnectとiPhoneで表示されるアプリ名が違う |
8位 | 4% | テキストが仮である |
9位 | 3% | レーティングが合っていない |
10位 | 2% | 「ベータ」「デモ」「トライアル」「テスト」アプリであるなど |
iOSのアプリ審査でのリジェクト対策

それではアプリの審査でリジェクトされないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。アプリの申請をする前に確認しておくことをまとめてみましょう。
動作確認
アプリの作成が完了したら動作確認をしっかりと行いましょう。iPhoneだけでなくiPadでもきちんと動作するか確認するのも忘れずに。クラッシュやバグ、エラー、リンク切れや広告がきちんと表示されるかどうかもチェックしましょう。
申請事項の不備の有無
App Review Informationの項目がきちんと埋められているか確認しましょう。各項目では決められた字数制限を守り、レーティングが適切に設定されているか確かめましょう。
アプリの内容が一目でわからないことがあれば「メモ」欄に内容を書きましょう。アプリ内課金がある場合もここに明記してください。
オリジナリティ
すでに似たアプリがあると、模倣と判断されてリジェクトされることがあります。事前に類似するアプリをリサーチしておくことが必要です。
また、著作権や商標権の侵害になるものや、アプリ内で使う画像にも注意してください。アプリ名が他の公開済みアプリに似ていることが理由でリジェクトされた事例もあります。
iOSのアプリ審査でリジェクトされないためのポイント

iOSのアプリ審査でリジェクトされないためには、App Store Reviewガイドラインに沿ったアプリ開発をする必要があります。ここではその内容を項目ごとにわかりやすく説明します。
安全性
アプリは不快な思いをすることなく、誰でも安心、安全に使えることがが審査の条件です。また、子供たちに有害なものであってはいけません。
不適切なコンテンツ
アプリによってユーザーを不快にさせたり傷つけたり、動揺を与えてはいけない。
- 宗教、人種、性的指向、性別、出身国(民族)、その他特定グループへの偏った言及などの差別表現をしない。
- グロテスクな描写やリアルな暴力表現をしない。
- 武器や危険物の違法使用や、使用を助長することはしない。
- 美的ではない性的表現やわいせつなコンテンツはダメ。
- 扇動的な宗教解釈や誤解を招く宗教的文書の引用。
- 不正確な位置情報や機能やいたずら電話、SMS。(トリックやジョークと明記されていてもダメ)
ユーザー生成コンテンツ(SNSなど)
知的財産の侵害や嫌がらせなどをさせない。
- 不適切な内容がアプリに投稿されることを防ぐ。
- ユーザーが不適切なコンテンツを報告し、それに対し迅速に対応することができる仕組み。
- ユーザーがすみやかに連絡できる、デベロッパへの連絡情報が必須。
わいせつなコンテンツ、チャットルーレットスタイルのサービス、実在する人物を対象にしたもの、嫌がらせが目的のアプリは却下される。
「子ども向け」カテゴリ
子供向けに作られたアプリは、安心して子供が使えるようにアプリ外へのリンクや、課金、有害なコンテンツが含まれないようにすること。
子供からのデータ収集は各国のプライバシー保護法に従い、サードパーティーへ提供しないこと。
物理的な危害
医療用や患者の診断や治療に使用されるアプリは特に厳しく審査されます。
- データや手法を明確に公開して精度や手法の有効性が確認できるようにすること。
- ユーザーに医療上の判断はアプリだけでなく医師の診断が必要だと明記すること。
- 薬物の用量計算アプリは製薬会社や病院など専門機関で知識提供の認証をうけること。
- タバコや電子タバコ、違法な薬物、アルコールの過剰摂取を助長しない。
- 飲酒やスピート違反の非公式の検問所を表示するアプリは作らない。
- 賭け事や他人への物理的危害を促さない。
デベロッパ情報
質問やサポートに関する問題について問い合わせるため、必ず最新の正確な連絡先の情報を明記すること。
データのセキュリティ
収集したユーザーデータを適切に取り扱い、サードパーティーによる不正な使用、開示、アクセスを防ぐため、適切なセキュリティ対策を施すこと。
パフォーマンス
審査に提出されるアプリは、その時点で完成品であり、きちんと動作し、それがどういうものなのか説明されていなければなりません。
アプリの完全性
提出するアプリは、必要となるメタデータやURLを含む最終バージョンでなければなりません。
ログインが必要ならデモアカウントも一緒に提出します。課金機能は審査員にわかりやすい形にしてください。アプリ審査をテストサービス代わりに使わないようにしてください。
ベータ版テスト
デモ版、ベータ版、トライアル版のアプリをストアで公開してはいけません。テストが必要な場合はTestFlightを利用してください。
正確なメタデータ
アプリがどういうものか、ダウンロードする際にユーザーが明確にわかるようにしましょう。
- アプリに隠し機能をつけない。
- 課金要素は、「課金で何ができるようになるか」を画像や説明でわかるようにする。
- スクリーンショットはログイン画面だけでなく、実際の使用画面を写す。説明やデモムービーを使ってもよい。
- App Storeのカテゴリの定義を参考にアプリのカテゴリを決めること。
- 対象年齢に関する質問には正確に答えること。
- アプリ名は他と区別がつき、内容にあった名称にすること。
- アプリ配信ページに入れる情報は全年齢を対象にすること。
- アプリ内の素材はライセンスを守ること。説明するときは架空のユーザーを使うこと。
- iOS、Mac、Apple TV、Apple Watchでの使用を前提とすること。
- 予約注文に対応するアプリを提出する際は、提出した説明通りにすること。
- 「新機能」のテキストには新しい機能や製品の変更について書くこと。
ハードウェアの互換性
- iPhone向けのアプリはできるだけiPadでも使えるようにすること。
- 最適化をこころがけて高負荷になる設計は避けること。
- Apple TV用アプリはサードパーティー製コントローラーなしでも使えるように設計すること。
- アプリでデバイスの再起動や関係のないシステム設定の変更を促さないこと。
ソフトウェア要件
- アプリではパブリックAPIのみ使用すること。現行OSでは必ず動作保証すること。
- アプリはバンドル内で完結すること。
- OSの動作を妨害する設計はしないこと。
- バックグラウンドシステムは必要最小限にすること。
- IPv6に完全対応すること。
- Webを閲覧するアプリは適切なWebKitフレームワークとWebKit Javascriptを使用すること。
- 携帯電話ネットワークで10分以上のビデオストリーミングするときにはHTTP Live Streamingを使用し、ベースラインの192kbpsのHTTPライブストリーミングを含めること。
- 仮想Wereのようなアプリは却下される。
- OSのUIにある基本機能を実行するアプリは却下される。
- 広告がテスト表示や空白のアプリは却下される。
- Siriでショートカットをつけるならば他のアプリのサポートがいらない主機能だけにすること。
- 通話やSMSを使用するアプリはスパム番号のみブロックできるようにすること。
- 顔認証でアカウントを認証するアプリはLocal Authenticationを使用する。
- 録音やカメラ、ログの記録をするアプリは起動前に同意を求めること。
- ファイルの表示や選択ができるアプリは、ファイルアプリやiCloud Documentsを利用できるようにする。
ビジネス
App Storeでアプリによって収入をえる方法はたくさんあります。ビジネスモデルがわかりづらい場合はメタデータと「メモ」欄で説明してください。
仕組みが明確でない場合や、課金がわかりにくい場合は審査が遅れ、リジェクトの原因となる可能性があります。アプリやアプリ内課金が明らかに高すぎる場合など、ユーザーに不当に高い課金を請求するアプリは却下されます。
デベロッパがカスタマーレビューの内容を改ざんしたり、金銭や報酬を与えてユーザーからのフィードバックを受けたりしてはいけません。
チャートランキングを操作する行為が判明したときはデベロッパから除名される場合があります。
デザイン
ユーザーはシンプルで、洗練され、革新的で、使用が簡単な製品を求めています。それはAppleがアプリに求めていることと同じです。
承認を受けた後も、アプリが継続的に機能し、ユーザーに魅力的であり続けるよう、アップデートしていく必要があります。機能しなくなったり、サービスの品質が低下したアプリは削除される可能性があります。
- 他のアプリの模倣やコピーは認められない。
- アプリとしての最低限の機能を有していること。
- すでに飽和状態のカテゴリに同じようなアプリを追加することは避ける。
- スパム行為となるアプリは禁止。
- ヘルプや設定を搭載すること。
- プッシュ通知を必須にすることはできない。
- アカウント認証でサードパーティーのアカウント連携をする場合はAppleでもサインインできるようにすること。
法的事項
アプリは提供されるすべての地域の法律に準拠している必要があります。法的案件は複雑ですが、それを守ることはデベロッパの責任です。
また、犯罪や明らかに分別に欠ける行為を誘発、促進、奨励するアプリは却下されます。人身売買や児童労働の搾取を助長するアプリなど、極端な例においては当局に通報されます。
- プライバシーポリシーはアプリ内のアクセスしやすい場所にリンクをつくる。
- アプリでは自分で作成したコンテンツ、または使用許可を得たコンテンツのみを使用する。
- ギャンブル、賭博、宝くじなどのアプリは規制が厳しく、審査にも時間がかかる。
- デベロッパはカスタマーレビューやサポートへのリクエスト対応や問題解決には敬意をもって対応すること。
自分でiOSのアプリ審査をするときに気を付けること

まず気をつけなければならないのはiOSのアプリ審査は「英語」で行なわれるということです。アプリ申請も、リジェクトされた場合もすべて英語でやりとりしなければなりません。
自分で審査を受ける場合、ここが一番のネックとなるでしょう。また、自分でiOSのアプリ審査をする場合、事前に対策を立て、時間に余裕をもって進めることが重要です。
リリース予定日の一ヶ月前にはアプリを「App Store Connect」にアップロードしておきましょう。その際にはAppleのガイドラインを読み込み、画像を含めたメタデータをすべて入力しておくことが必要です。
また事前にアプリに不具合がないか何度もテストし、バグやクラッシュ、リンク切れがないか確認しましょう。
ガイドラインの基準を満たしてないアプリはリジェクトされてしまうため、Appleが正確な審査を行うために正確な情報を提供しましょう。
iOSのアプリ審査が難しい時はどうしたら良い?

自分でiOSのアプリ審査に出し、壁にぶつかる人も多いでしょう。App Store Reviewガイドラインは専門的で難解です。
また、長い時間をかけてバグやクラッシュをテストしても、あっさりリジェクトされてしまうことはよくあります。
そんな時はアプリ制作業者に頼むことも選択肢の一つです。

アプリ制作サービスを外注する
アプリ開発には主に2種類あります。ゼロから開発を行う「スクラッチ開発」か、ある程度、機能がパッケージされている「パッケージ開発」です。
スクラッチ開発は、既存のシステムにはないオリジナルの機能を好きなだけ盛り込むことができます。しかし開発にはコストが高く、時間もかかるというデメリットもあります。
費用と時間に余裕のある場合は、他社のアプリと差別化できるスクラッチ開発を選ぶと良いでしょう。
アプリ制作サービスを利用する
「パッケージ開発」をアプリ制作サービス業者に依頼する方法もあります。既存のシステムを活用し、アプリの雛形のようなものを使って制作する方法です。
スクラッチ開発比べて、開発費用を抑えられることや、スピード感のあるアプリ開発が可能になります。
オリジナル要素が必ずしも必要でなく、費用を抑えたい場合はこちらのサービスを利用すると良いでしょう。また、保守や運用の一部をプラットフォーム側で行ってもらえることも利点です。

iOSのアプリ審査で終わりではない!その後必要なこと

アプリが審査を通過して、無事公開されても、そこで終わりではありません。
アプリを継続的に使ってもらうために、しなければならないことがあります。「バグ修正」や「アプリのアップデート」「データ集計」などが必要です。
開発段階では気が付かないようなバグも、レビューでユーザーから寄せられます。アプリのダウンロード数や使用状況を把握し、改善していくことが求められます。
また、自社でサーバーを運用するならば、そのメンテナンスも必要になってきます。
アプリはみんなのために
iOSのアプリ審査が難しいと言われているのはなぜでしょうか。それはユーザーが安心してアプリを使え、楽しい経験をしてもらうためです。
また、デベロッパは有用で使いやすいアプリを提供する見返りに収益を得ることができます。そして両者に満足を与えることができればAppleはストアを価値の高いものとして維持し続けることができるのです。
ここまで見てきて、自分だけではアプリの開発は難しいと思う方もいるでしょう。そんな時にはアプリの専門家である業者に任せることも手段の一つです。
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