既存顧客を維持するには?囲い込み施策で売上アップを目指そう!

既存顧客を維持するには?囲い込み施策で売上アップを目指そう!


情報があふれ、消費者ニーズが多様化する中、「高品質な商品を開発しさえすれば売れる」という時代は終わりました。

新しい商品やサービスが次々と生まれ、トレンドが激しく移り変わっていく現在、新規顧客の獲得はますます難しくなっています。そんな状況で既存顧客の維持はさらに重要性を増しています。
  
今回は「既存顧客の維持はなぜ重要なのか」といった理由の説明から、既存顧客を囲い込むための具体的な施策まで、くわしく解説します。既存顧客を維持するにはどうしたらいいか、お悩みの方、必見です!

この記事でわかること
  • なぜ既存顧客が重要なのか
  • 既存顧客の囲い込み対策
  • 既存顧客向けの営業方法

既存顧客を維持する重要性

既存顧客の維持はなぜ重要?


まずは既存顧客の重要性について、2つの視点から解説します。

新規顧客には5倍コストがかかる


既存顧客の重要性について語られる際に、必ず登場するのが「1:5の法則」「5:25の法則」です。

1:5の法則

数字


「1:5の法則」は新規顧客獲得には既存顧客維持の5倍コストがかかるというものです。新規顧客と既存顧客が同程度の購入金額の場合、新規顧客の方がコストがかかっているため、利益率が下がってしまうということになります。

5:25の法則

「5:25の法則」は顧客が離れていくのを5%改善できれば、利益率が少なくとも25%回復するというものです。既存顧客には広告費等のコストがかからないこと、高額商品を購入する可能性が高いこと、新規顧客を紹介してくれる可能性があることなどから、利益率アップのために重要と言われています。

パレートの法則

この2つの法則のほかに既存顧客維持の重要性を説明する法則として、「パレートの法則」があります。パレートの法則とは、「売上の8割は全体の顧客の2割が生み出している」というものです。

イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱し、理論というよりは経験則として認識されています。全体売上の80%を占める20%の顧客に注力することで、コストの無駄を抑え、業務を効率化することができます。

新たなビジネスチャンスの獲得

手


既存顧客が維持できると売上が安定するため、新たなビジネスに投資しやすくなります。多くの業界が成熟している状況では新規顧客獲得はより難しくなっており、既存顧客を離さないことが経営安定化には重要です。

また、既存顧客から「もっとこんな風に改良してほしい」「こんなサービスがあったら助かる」など、ユーザーならではのリアルな意見を得ることもできます。

こういった意見はほかの多くのユーザーが抱いているニーズや不満でもあり、それに応える商品を開発することで新しいビジネスのチャンスが生まれます。

既存顧客維持と新規顧客獲得、どちらが大事?

どちらが大切?顧客維持と新規獲得


既存顧客の維持が大切なことはわかるけれど、新規顧客の獲得も大事じゃなのかと思われる方も多いと思います。では、どちらが大事なのでしょうか?

もちろん、ビジネスを発展させていく上で両方大切のですが、ビジネスモデルと市場の成熟度によって注力するべき割合を変える必要があります。

ビジネスモデルによって変える


例えば戸建て住宅やウエディングなど、一般的に「一生に一度の買い物」といわれるような大型商材の場合、新規顧客を獲得し続けなければビジネスが立ち行かなくなります。

こういったビジネスモデルの場合、新規顧客獲得に注力するほかありません。

反対に日用品などの頻繁に購入する機会がある商材は、購入の度に買い替えのリスクが発生します。定期購入の仕組みを取り入れ、顧客を逃さないような工夫が利益率アップにつながります。

市場の成熟度によって変える

市場と人


市場が成長段階である場合には、この段階で多少コストをかけてでも新規獲得に力を入れた方がよいでしょう。ここで獲得した顧客は、市場が発展した段階で既存顧客としてあなたのビジネスを支えてくれる存在になります。

反対に市場が成熟して競合他社が多数あったり、その商品を持っていない・サービスを受けていない人が少ない場合は、新規顧客獲得にコストがかかりすぎるため、既存顧客の維持に重点を置いた方が賢明といえます。

また、成熟しきった市場では、やがてそのビジネス自体を維持していくことが難しくなるかもしれません。そうなった場合に新しい事業をスタートできるよう、コストの少ない顧客維持に注力し、堅実に利益を獲得しておきましょう。

既存顧客を囲い込む施策

既存顧客を囲い込むには?


ここからは既存顧客を囲い込むための施策を紹介します。自社にあったものから取り入れてみてください。

SNSの利用

スマートフォン


既存顧客の囲い込みには、顧客とコミュニケーションをとり続けることが重要ですが、その上でSNSはとても有効な施策です。

SNSが有効だからといって手当たり次第に始めるのではなく、まずはターゲット層にあったSNSを選びましょう。

現在よく利用されているSNS、「LINE(ライン)」「Twitter(ツイッター)」「Instagram(インスタグラム)」「Facebook(フェイスブック)」のメインユーザーと特徴を以下にまとめました。

LINE日本で最も利用者の多いSNS。20代が最多だが30~50代までバランスよく利用している。
・通話、コミュニケーションツールとしてインフラ的なポジションを獲得している。
Twitter・20代のユーザーが最も多く、男性の利用者比率が高い(20代・73%)。
・リアルタイムの検索に優れており、トレンド情報の検索ツールとしても利用されている。
Instagram・ユーザーは20~30代の女性が多いイメージだが、男性ユーザーも増加している。
・ビジュアルメインの自社ブランドのイメージ形成に活用しやすい。
Facebook30~40代の利用者が多く、10代の利用者が極めて少ない(全体の利用者比率1%)。
・実名登録制で、学歴・仕事など細分化されたターゲティングができる。

参照:ソーシャルワイヤー株式会社「5大SNS国内利用者数推計サマリー

各SNSの特徴やユーザー層を理解して、自社に適したSNSでコミュニケーションをとっていく必要があります。

ロイヤルティプログラム

ロイヤルティプログラムとは、一定期間に複数回サービスを利用した顧客に対して特典を付与する仕組みです。

一部の優良顧客を優遇することで、その顧客の特別感や満足感を高め、自社に対する愛着を育むことができます。

ロイヤルティプログラムの一例として、

  • 購入金額に応じたプレゼントや限定サービスの提供
  • 自社の店舗やサイトで利用できるポイント、クーポンの発行
  • 会員限定イベントへ招待
  • 新商品の先行予約
  • 配送料や返送料などの手数料無料

などがあります。

パーソナライズ化された情報提供

購入履歴に基づいた関連商品や居住地、年齢、性別などの顧客属性や行動に合わせた情報を提供することで、購入頻度を上げたり、新商品の購入につなげたりすることができます。

また、いくら購入履歴と関連があったとしても、興味のない商品を薦められ続けるのはしつこいと感じられるかもしれません。購入済みの商品や興味のない情報を送らないためのパーソナライズ化という視点で考えることもできます。

フォローアップメール

ノートパソコン


フォローアップメールとは商品やサービスを購入した顧客に対して送信する、顧客満足度を高めるためのメールです。

購入後すぐに初期不良がないか等の問い合わせを行うことで顧客に安心感を抱かせたり、商品の使い方、メンテナンス方法などを定期的に連絡することで企業に対する信頼を高めることができます。

またその他にも、購入されたものが消耗品などの場合は、なくなりそうな時期に再購入を促すメールを送ったり、使用感をたずねるアンケートメールを送ったりなど、さまざまな種類があります。

目的に合わせて内容や送るタイミングを工夫しましょう。

売上アップにつなげる!既存顧客向けの営業手法

売上UP!既存顧客向け営業手法


ここでは売上アップにつながる、既存顧客向けの営業手法を2つ紹介します。

アップセル

アップセルとはよりグレードの高い商品を提案し、顧客の購入単価をアップさせる施策です。顧客の好みやニーズをしっかりと把握することで、的確な商品を提案することができます。

アップセルを成功させるには、顧客が前向きに商品の購入を検討している段階で実施するのがよいでしょう。

クロスセル

商品 袋


クロスセルとは、顧客が購入する商品の関連商品を合わせて提案する営業方法です。購入点数を増やすことで客単価アップにつなげます。
 
クロスセルは顧客が商品の購入を決定した後に行うとよいです。「せっかく買うんだからついでに…」と一度購入を決めた顧客は、購入に対するハードルが下がっているので「ついで買い」につながりやすくなります。

アップセル・クロスセルの注意点

アップセル、クロスセルともに注意しなければならないことは、決して押し売りにならないようにすることです。

顧客のニーズをよくヒアリングし、アップグレードや関連商品の購入がどのようなメリットにつながるのか、どう顧客の課題を解決できるのかをしっかりと提案する必要があります。

単価アップを目指すばかりに顧客目線が抜けてしまうと、顧客の反感を買うことになってしまいます。顧客とていねいにコミュニケーションをとり、押し売りと感じられないようにすることが大切です。

既存顧客を維持して売上を安定化させよう!

1:5の法則や5:25の法則という言葉が示す通り、既存顧客を維持することは売上の安定化に欠かせません。
 
また、売上安定化だけでなく新規ビジネスへ投資するための基盤を築いたり、既存顧客の意見から新しいビジネスのアイデアが得られるなど、既存顧客の維持にはさまざまなメリットがあります。

そのためには顧客と適切なコミュニケーションをとり続けることが大切です。メールやSNS、Webサイトなどさまざまなツールを活用しながら、顧客との関係性を切らさないようにしていきましょう。