SNSは「Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」の略称で、現在の私たちの生活に欠かせない存在になりました。
「Twitter(ツイッター)」や「Facebook(フェイスブック)」、「Instagram(インスタグラム)」などさまざまなSNSがあり、数多くの企業が公式アカウントを開設しています。
今回は、周りが始めているから自分も始めるべきかとお悩みの方、アカウント開設したはいいが思うように集客できていないとお困りの方、必見の内容です。
- SNS集客のメリットとデメリット
- 4大SNSのユーザー層と特徴
- SNS別の集客成功事例
SNS集客の目的と効果

まずはSNS集客を行う目的と得られる効果から解説します。
チャネル拡大
顧客に情報を届けるために、テレビCMやチラシ、webサイト、ダイレクトメールなど、さまざまなコミュニケーション方法があります。これらは基本的に有料ですが、SNSを始めることで無料でその手段を1つ増やすことができます。
チャネルを拡大することによって、アプローチできる顧客数や顧客層が変わってきます。
SNSを1つのチャネルとして成立させるには中長期的な計画が必要になりますが、SNSがこれだけ人々の日常に入り込んでいる今、欠かせないコミュニケーションチャネルとなっています。
拡散力が高い

テレビCMなどの広告は、顧客への一方的なコミュニケーションとなり、情報発信は企業側しかできません。
しかし、SNSであれば自身のアカウントからの発信だけでなく、ユーザーが情報拡散を手伝ってくれ、それがユーザーからまた次のユーザーへ不特定多数に広がっていきます。
また、企業の投稿はどうしても広告色が強く出てしまい、それだけでユーザーに嫌がられることがあります。
しかし、友人や知人のおすすめであれば、同じ商品PRや広告であっても興味をひかれるのではないでしょうか。たとえ情報発信元が企業であっても、誰がおすすめするかで受け手の印象を変えることができます。
広範囲に情報が広がることと企業ではないアカウントにより拡散されることで、より多くのユーザーに情報を届けることができるという効果があります。
ブランディング・ファン獲得
広告では得られないSNS集客の効果として、ファンの獲得があります。定期的なコミュニケーションでブランドについて知ってもらい、ユーザーのブランドへの愛着心をさらに高めることができます。
また、開かれた空間でありながら、1対1のコミュニケーションも可能なため、ファンとのやり取りを見て、そのていねいな対応からさらにファンが増えるという可能性もあります。
コミュニケーションを続けることでブランドらしさが目に見える形で蓄積されていき、ブランドイメージの確立にも役立ちます。
SNS集客のメリット

次にSNS集客にはどういったメリットがあるのか、ご紹介します。
無料で始められる

SNSアカウントは無料で誰でも作成できる点が大きなメリットです。新規でシステムを開発したり、月額使用料などのコストをかけたりする必要がないため、今日からでも気軽に始めることができます。
また、SNSで集客できれば広告費のコストを大きく削減できるというメリットもあります。
ターゲット層を絞ったアプローチ
SNSにはそれぞれ特徴やユーザー層、好まれるコミュニケーション方法に違いがあります。それらを理解し、SNSを上手に使い分けることでターゲットへ最適な方法でアプローチできます。
そのためにはどんな顧客に来てほしいのか、ターゲットを具体的に設定することと利用するSNSの特性を理解してマッチングさせることが大切になります。
SNS集客のデメリット

いいところばかりのように感じるSNS集客ですが、デメリットもあります。運用前にデメリットについても、十分理解しておきましょう。
炎上する可能性がある
不特定多数のユーザーの目にふれてしまう、かつSNSの拡散力がマイナス面に働いてしまうことで、“炎上”のリスクがともないます。
近年、炎上してしまう内容で多いのが、ジェンダーや人種に関するものです。発信する前に、差別的な発言や誰かを傷つける内容になっていないか、客観的な判断が必要です。
差別発言のつもりがなくても、知らぬうちに偏見を抱いていてそれを一般的な感覚と思い、投稿してしまう場合もあります。
なんてことのない発信のつもりが、ブランドイメージを壊したり、顧客の信用を失うことになってしまったりと、取り返しのつかないことに発展するかもしれません。
デリケートな内容は扱わないようにし、不安に感じる場合は必ず他の担当者にも確認を求め、第三者の意見をもらいましょう。
定期的・中長期的な運用が必要

SNSは不特定多数に拡散されることで潜在顧客にもアプローチできる点がメリットですが、潜在顧客に発見されるためには、定期的かつ中長期的な運用が欠かせません。
さらにそのブランドや企業のファンになってもらうには、ユーザーがおもしろいと思う情報、ユーザーの役に立つ情報を投稿していく必要があります。
ユーザーがどんなことを求めているか、どうしたら喜んでもらえるかを常に考えなければならず、そこにはそれなりの時間やコストがかかってしまいます。
SNSごとの文化がある
各SNSにはそれぞれの特徴に合わせた文化があります。文化とはそのSNSでよく使われる決まり文句や独特の言い回し、言葉遣い、投稿内容の違いです。
同じ情報を発信する場合でも、投稿するSNSによって伝え方を変えるといいでしょう。そのSNSのユーザーに受け入れられる投稿するために、それぞれの文化を理解しておく必要があります。
ただし、SNS内で流行っているからといって何でも安易に取り入れてしまうと、ブランドのイメージを壊してしまう可能性もあります。
独特なノリや企業としての線引きがわかっていれば、SNSでのコミュニケーションを円滑にする追い風となりますが、理解できていないとSNSの力を集客に活かすことができません。
SNS別のユーザー比較【2020最新】

ソーシャルワイヤー株式会社によるデータをもとに、4大SNS「Twitter(ツイッター)」「Instagram(インスタグラム)」「Facebook(フェイスブック)」「LINE(ライン)」の利用者数とユーザー層をまとめました。
ぜひSNS選びの参考にしてください。
Twitterの利用者数・ユーザー層

Twitterの利用者数は世界で3億3,960万人、日本では4,500万人です。
20代のユーザーが最も多く(全体ユーザー数の42%)、男性の利用率が高い(利用率:20代男性・73%、30代男性・66%)点も大きな特徴です。
Instagramの利用者数・ユーザー層

Instagramの利用者数は世界で10億人、日本では3,300万人です。
ユーザー層はこちらも20代が最も多く(全体ユーザー数の39%)、次いで30代(26%)、40代(17%)と続きます。
男女比はやや女性が多い印象(利用率:20代女性・58%、30代女性・63%)ですが、Twitterのような極端な差はなく比較的バランスのとれたSNSといえます。
Facebookの利用者数・ユーザー層

Facebookの利用者数は世界で24億9,800万人で、日本では2,600万人です。日本での利用者は他のSNSに比べて少ないFacebookですが、世界では最も利用者の多いSNSです。
世界中にユーザーを増やしたいと考えている場合、Facebookを利用すればリーチできるユーザー数が格段に増えます。
日本のユーザー層は30代が最も多く(全体ユーザー数の30%)、次いで40代(25%)、20代(20%)と続きます。
10代の利用者率が1%と、ほかのSNS(Twitter・15%、Instagram・9%)と比べて低く、年齢層が高めのユーザーが多めのSNSです。
LINEの利用者数・ユーザー層

LINEの利用者数は世界で1億6,400万人(日本・台湾・タイ・インドネシアの4か国)、日本では8,300万人です。
国内で最もユーザー数の多いSNSで、電話やメールの代替えとしてインフラ的な機能を果たしているといっても過言ではありません。
最も多いユーザー層は20代(全体ユーザー数の29%)ですが、40代の割合が20%、50代以上が24%と高い年齢層にもしっかりと広がっていることが分かります。
また、全体の男女比も男性48%、女性52%とバランスがとれているSNSです。
ぴったりなのはどれ?主要SNSツールの特徴

SNS集客を成功させるための最初のポイントは、適切なツール選びです。
SNS別の特徴や上記のユーザー層の違いを理解し、自社に最適なツールを選びましょう。
Twitter
Twitterは、1ツイート140文字以内のテキストと写真や画像を投稿できるSNSです。「バズる」という言葉がよく使われますが、その言葉が示す通り他のSNSに比べて拡散力が高いのが大きな特徴です。
この拡散力はTwitterならではのメリットですが、投稿内容に気を付けないと炎上の危険性も高まります。リツイートによる情報の広がりはコントロールできないため、発言には特に注意が必要です。
そのほか、次のような特徴があります。
- フォローしているアカウントの投稿がタイムラインに時系列で並ぶ。
→早いスピードで流れていくため、投稿の質にこだわるよりも量を稼ぐことが大切。 - 実名、匿名、趣味別のアカウントなど、1人のユーザーが複数のアカウントを使い分けている。
- リアルタイムな話題と親和性が高い。
→テレビやニュースなどの話題やツイッターで流行っているハッシュタグを付けると効果的。 - ユーザーとの距離が近く、親近感が湧くフランクな表現や言い回しが好まれる。
- ツイッターでのみ使う独特な言い回しもあり、テキスト中心のツイッターならではの文化が育っている。
さらに、2020年11月10日からインスタグラムの「ストーリー」のように24時間で投稿が自動削除される「フリート(Fleets)」が実装されました。
インスタグラムと同様、通常のタイムラインとは別に画面上部にフリートのみが表示される仕様になっています。
Instagram

インスタグラムは写真を中心としたビジュアルメインのSNSです。
視覚的に理解できるので、ブランドの雰囲気をユーザーに伝えやすい点がメリットですが、見た目がすべてのため、写真1つ1つに高いクオリティが求められます。
そのほか、次のような特徴があります。
- IGTVやライブ配信、リールなど、動画を配信できる機能が豊富。
- ECサイトとリンクさせる機能(ショップナウ)があり、Instagramからの導線がスムーズ。
- インスタグラムのアプリのみで写真の加工や動画の編集ができる。
- タイムラインは独自のアルゴリズムによってカスタマイズされる。
- フォロワーのフィード(タイムライン)にしか投稿が表示されない。
- ワンタップでリツイートできるような機能がないため、ツイッターに比べると拡散力が劣る。
→リポストという拡散機能があるが、ワンタップで完了しないため手間がかかる。 - ハッシュタグを多用する文化がある。
→ハッシュタグ検索が主流なので、できるだけ多くのハッシュタグを付けることが大切。
→ハッシュタグにも、Instagramならではの表現がある。 - 位置情報を付属することが文化として根付いている(ツイッターは位置情報を入れることがあまりない)。
→店舗検索などもスムーズにできる。マップ表示されるため、来店を促しやすい。 - ビジネスアカウントにすれば、表示回数などの分析や広告出稿が可能に。
インスタグラムでの店舗集客のコツを知りたい方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。

Facebook
Facebookは実名登録制という特徴から、情報の信頼度が高いSNSです。ビジネスなどのかしこまったシーンでよく使われています。
そのほか、次のような特徴があります。
- Facebook独自のアルゴリズム(エッジランクという)によって、タイムラインの表示順が決まる。
→多くの「いいね!」をもらったり、投稿がシェアされたりすることでエッジランクが上がり、ユーザーに見つけてもらいやすくなる。 - 文章+写真や動画を投稿する。
- 投稿の内容は日常のカジュアルなものより、ニュースや仕事のことなど真面目なものが多い。
- 投稿の公開範囲を設定できる。
- ハッシュタグの文化は浸透していない。
- Facebookページをホームページ代わりに利用しているアカウントもある。
- Facebookページには店舗の住所や営業時間、電話番号など詳細を載せられる。
- イベントのお知らせ機能やユーザーからのレビューが投稿できる機能など、集客に役立つ機能が実装されている。
- Facebookチャットボットを利用すれば、顧客からの問い合わせ対応を自動化できる。
→メニューやよく聞かれる質問の回答を事前に登録しておくことで、個別対応の手間が省ける。
→すぐ回答がえられるため、ユーザーの満足感も上がり、来店やサービスの利用につながりやくすなる。
LINE

LINEは顧客と1対1のやり取りができ、既存顧客の囲い込みに適したSNSです。
個別でのやり取りがしやすいことから、店舗集客だけでなく、簡易的なカスタマーサポートとしても利用することができます。
そのほか、次のような特徴があります。
- 性別や地域などに合わせたセグメント配信ができる。
- リンク画像を埋め込んだ「リッチメッセージ」を送信できる。
- 画面下部に「リッチメニュー」を表示できる。
→リッチメニューは、複数の画像を配置(店舗のメニューやアクセスなど)し、画像をタップするとリンク先に飛ばすことができる機能。 - 自動応答機能があり、よくきかれる質問の回答を用意しておくと自動で回答が送信される。
- 「LINEコール」でユーザーと無料通話できる。
→LINEコールは20年7月から基本機能として実装されるようになった(それ以前は有料機能)。 - 表示回数やクリック数など配信メッセージのレポートを受け取れる。
- 配信できるメッセージ数でアカウント利用料が異なる(フリープランは1000通まで)。
SNS集客を成功に導くチェックポイント5点

「SNS集客を成功させられるだろうか」、「SNSを使っているのになぜか上手く集客につながらない」と思ったら、次の5つのポイントを見直してみましょう。
SNS=集客ツールではない
集客につなげるためにSNSを始めるのに、「なぜ集客ツールではないのか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、SNSはあくまでユーザーと交流するための「コミュニケーションツール」です。交流の結果、店舗の認知度が上がり、集客やユーザーのファン化につながるのです。
コミュニケーションが前提であることを意識して、投稿が商品やキャンペーンのお知らせばかりにならないよう注意しましょう。
ユーザーとお互いに分かりあう場であることを理解し、会話を楽しむスタンスでなければ、アカウントを発展させ、集客につなげることは難しいでしょう。
専任担当や運用体制を整える

SNSのデメリットに「定期的・中長期的な運用が必要」という点があります。
これを解消するため、安定して配信できるようにするためには、担当者を置き、継続的な運用ができる体制を整えることが必要です。
また、ターゲットに刺さる投稿ができているかを分析し、何を投稿するか、戦略的に考える必要があります。
いつ、どんな対象に向けてどういった内容を投稿するのか、スケジュール管理しておくとよいでしょう。これらを明確に設定しておくことで、投稿後のユーザーからリアクションが適切に得られたか判断しやすくなります。
さらに事前に投稿を予約しておけるので、「忙しくてベストな時間帯に配信できなかった」といった失敗も防ぐことができます。
開店記念日やキャンペーン初日など、かならず投稿したい日も事前にスケジュールに入れておくことで忘れにくくなります。
フォロワーの質にこだわる
フォロワー数が多いことももちろん重要ですが、数ばかり増えて集客につながらないようであれば意味がありません。
フォロワーの数を増やすためなら、フォローを促進するキャンペーンを行ったり、“バズる”ツイートをねらったりすれば、一時的にフォロワーを獲得することができます。
ただこういったフォロワーでは「質の高い」フォロワーとはいえません。
質の高いフォロワーとはあなたの事業のターゲットとなる存在です。あなたが「こんな人にフォローしてほしいな」と思う人物像に当てはまるユーザーこそ、質の高いフォロワーなのです。
やみくもにフォロワー数を稼ごうとするのではなく、質の高いフォロワーが集まるようにターゲットが求めている情報を発信していきましょう。
質の高いフォロワーは「いいね」や「リツイート」などのエンゲージメント率も高く、さらなるフォロワーを呼んでくれる可能性も上がります。
発信内容は「共感」が最重要キーワード

ユーザーにファンになってもらうには、「共感」を意識した投稿が大切です。新商品やキャンペーンなどのお知らせはありがたいですが、そういった業務連絡だけではSNSから継続的に集客することは難しいでしょう。
共感してもらうためのコツは
- 人間味を感じる“ゆるい”文章
- うれしさや悲しさなどの感情を伝える
→特に恥ずかしい気持ちや失敗談などは、共感されやすいです。 - 読者目線で書く
- なぜなのか理由を伝える
- 具体的に説明する
などがあります。
ただ、いきなり共感される文章を書けといわれても難しいと思いますので、自分が出合った文章のなかで「これはいいな」と思ったものや「わかる、わかる」と思わずうなづいてしまったものを集めて、それを参考にするといいでしょう。
運用ポリシーを決めておく
SNSの運用担当者にとっても、企業にとっても、炎上は避けたいものです。しかし、投稿に十分注意を払っていたとしても、不特定多数が見ることができるSNSの特性上、炎上のリスクをゼロにすることは困難です。
万が一、炎上してしまった場合に備えて運用ポリシーを担当者で決めておきましょう。あらかじめ対応策を考えておくことでいざというときに、冷静な判断ができます。
また、炎上時の対策以外にも、「こういった内容の投稿はしない」「コメントへの返信の仕方」「どういった頻度で投稿するか」など細かなルールを決めておくと運用しやすくなります。
SNS別!集客の成功事例

ここからはTwitter、Instagram、Facebook、LINE、それぞれのSNSの成功事例を紹介します。SNS集客を始める前に、成功している企業の取り組みを分析しておきましょう。
また、1つの企業が複数のSNSを運用している場合、SNSごとにどういう使い分けをしているかもチェックしておくと、SNSの特徴を理解しやすくなります。
【Twitter】山芳製菓

「山芳製菓」は東京都板橋区にあるお菓子メーカーです。1987年に発売された「わさビーフ」というポテトチップスは、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
ブランドにキャラクターがいる場合(山芳製菓のキャラクターは牛のかたちをした妖精“わさぎゅ~”)、そのキャラクターがつぶやいている体で投稿されることが多いですが、山芳製菓はキャラクターではなく、いち社員である“中の人”がツイートをしています。
企業としてつぶやくのではなく、あえて“中の人”がつぶやくことでユーザーにより身近な存在であると感じてもらうことができます。
山芳製菓の“中の人”は「今日は〇〇の日」という情報を定期的につぶやいているほか、製品の取り扱い場所をお知らせしたり、「商品を購入した」というユーザーからのツイートにていねいに返信したりしてフォロワーとコミュニケーションをとっています。
山芳製菓のTwitterアカウント:@yamayoshiseika
そのほか、“中の人”が運用しているTwitterアカウントには、「SHARP」(@SHARP_JP)や「タニタ」(@TANITAofficial)などがあります。
【Instagram】美容室ALBUM
都内を中心に6店舗を展開するヘアーサロン「ALBUM(アルバム)」は、ヘアサロン業界で大変有名なアカウントです。トレンドのヘアスタイルやヘアアレンジ、ヘアケアの方法を投稿し、多くのフォロワーを獲得しています。
写真で仕上がりのイメージやビフォーアフターを確認でき、動画でやり方やコツをわかりやすく説明することで「私もやってみたい」という気持ちを刺激します。
キャンペーンや商品のお知らせがほとんどないので、店舗へ通えるエリアに住んでいないユーザーからも喜ばれています。
ALBUMのような美容院やネイルサロン、アパレルショップ、インテリアショップなど、購入時にビジュアルが大きな決め手となる商材はInstagramと大変相性がいいです。
また、所属する美容師がそれぞれにアカウントを開設している点もポイントです。ALBUMのファンだけでなく美容師ごとにファンがつくような仕組みにし、ファン数のアップを計っています。
ユーザーも来店前に美容師の技術力や得意とするスタイル、人となりが確認できるため、来店後の満足度向上にもつながります。
ALBUMのInstagramアカウント:@album_hair
【Facebook】KTC 京都機械工具

「KTC 京都機械工具」は京都府にあるハンドツールメーカーです。
創立70周年を迎える老舗で、Facebookアカウントのほか、Twitter、Instagram、YouTubeのアカウントも開設しています。
ニッチな業界ですが、あえて一般ユーザーに広げていこうとせず、コアなユーザー向けの情報や提案に徹している点がポイントです。
創立70周年を迎えたことへの投稿には、ユーザーからKTC工具との思い出をつづったお祝いコメントが並び、ファンと信頼関係ができていることが伺えます。
また、工具のメンテナンス教室などのイベント開催報告をFacebook上で行い、オンラインとオフライン両方を上手く結びつけています。
なお、このイベントはメルマガ会員限定で応募できるもので、限定感を打ち出しつつ、SNSでもメールでも顧客を囲い込む施策となっています。
KTC 京都機械工具のFacebookアカウント:@kyototool
【LINE】スーパーマーケットBENIYA
BENIYA(べにや)は紅屋商事が運営する青森県・秋田県で展開するスーパーマーケットです。
店舗ごとにアカウントがあり、新聞折込チラシと併用してLINEでチラシが届きます。LINEのみで配信するチラシもあり、LINEに登録したいと思わせる工夫がされています。
そのほか、お得商品を決めるアンケートの実施、割引クーポンの配信、LINEの友だち限定のプレゼントなどの企画をしています。常に顧客目線のサービスを実施することで、ユーザーを離さない取り組みを行っています。
SNS集客成功のカギはユーザーの身近な存在になること
インターネットが普及したことで私たちが1日に受け取る情報は、それ以前の何十倍にも増えています。さらにSNSの普及で、友人や知人の日常まで手に取るように分かるようになりました。
それは、ユーザーとしてはいつでも知りたい情報にアクセスでき、相手を身近に感じられるというメリットになりますが、企業としてはユーザーに広告の情報を受け止める隙がなくなっているという点で大きなデメリットです。
なぜなら、人が1日に処理できる情報量が変わっていないのに対し、与えられる情報が多すぎてユーザーが広告を嫌がる傾向が顕著になっているからです。
そういった中でSNS集客を成功させるには、ユーザーとコミュニケーションを積極的にとり、ユーザーの友人や知人のような身近な存在になっていくことが大切です。
相手を身近に感じられるというSNSの特徴を活かし、顧客とより良い関係性を築く場として活用しましょう。